2018年7月17日火曜日

炭坑節と津音頭・津のまち音頭の踊り方はダンスではなく「見ておぼえる」ものです⑧

涼し気で華やかであでやかの浴衣4人娘の写真
色とりどり、柄もさまざま、夏祭り浴衣4人娘

若い人はAKBやダンスには興味があっても、盆踊りはそうではないようです。「つまらなくて古臭い」というイメージがあるのかもしれません。でも、「踊り方がわからないから」という人も多いのです。

前者は「イメージ」、思い込みに過ぎないと思います。実際、「河内男節」や「阿波踊り」には若者の参加者が多いですし、津祭りでも、「津音頭」には大勢の若者の姿がありました。「踊り方を知ってれば踊る」ことを示しています。
目次
        1. 炭坑節の踊り方
        2. 津音頭の踊り方
        3. 津のまち音頭の踊り方
        4. 盆踊りの指導
        5. 郷土芸能の魅力
        6. まとめ

踊る夏祭り、盆踊りの定番になるか?津のまち音頭

ダンスは基本から学ぶのに対し、日本舞踊は「見て覚える」ものです。音楽に合わせて動くダンスと呼吸で踊る日本舞踊の違いもあります。いずれにせよお神輿なら練習なしで担げますが、日本舞踊の一種、盆踊りはそうもいきません。


今はyoutubeユーチューブという便利なものがあります。さああなたもチャレンジ!しましょう。もちろん、現代に合わせて祭りの中身も変えてゆく必要もあるでしょう。「飛び入り連」を設けて、生バンドを呼んで演奏してもらえば、盆踊りは「男女の出会いの場」にもなります。

1.炭坑節の踊り方

盆踊りの定番といえばやはり「炭坑節」ではないでしょうか?
かって全国には3000の市町村がありました。それぞれの町にはそれぞれの盆踊りがありました。でも合併してみんなで踊るとなると炭坑節になってしまうのですね。
誰でも知ってからだと思います。「掘って掘って又掘って、担いで担いで、眺めて眺めて、押して押して、開いてチョチョンガチョン」という5つのパターンだけですから覚えやすい。

あまり知られていませんが、炭坑節の歌、鈴木正夫と三橋美智也を聴き比べると、一か所だけ微妙に違うことに気づかれると思います。元々炭坑節は節と振付けが一致しない変形な盆踊りなのですが、お構いなく踊っています。

2.津音頭の踊り方

津には「津音頭」とい盆踊りがあります。これは今や演歌の大御所と言われている北島三郎と、五月みどりのデュエットなんですね。今から50年前ですから、さぶちゃんは当時28才で声的には全盛期、みどりさんは艶盛り。



♪チャチャンチャ チャチャチャチャチャ チャチャンチャン2拍1打で手を叩く。
右手を上げ左手を上げ、これを4回、4足。

♪「はぁー ここは津の町津は伊勢の町 よいとさ よいとさ」
下で合わせた両手を放し右上に被せるようにして左下に降ろす。右上で右足、左下で左足。これを4回、8足。

♪「伊勢は日本の 伊勢は日本の締めどころ」
胸のあたりで両手を水平に広げながら7足前進。(運動会や地域の盆踊りではここで回る)。

♪「津に来て津を見て津に惚れて~」
右足を少し外側に踏み出し右手で観音さんを拝む仕草と同時に左足でトンと打つ。
♪「ほんに津の町ゃええわさ~」
両手を上げて右左に3回。同時に3足。4足目左足でトン。続いて左足から踏み出し両手左右に3回振り、右足でトン。右足を踏み出し右左に三回、左足でトン。チョチョンガチョンと2拍1手。

これで振り付けは終わり。

津音頭は、わりとゆっくりした曲です。津音頭は優雅でしっとりとした踊りです。今の若い人にはテンポが遅いと感じるかもしれません。その点「津のまち音頭」は、ポップス調でもあり日本舞踊風でもあるので、世代問わずみんなに合う踊りだと思います。

3.津のまち音頭の踊り方

津市も10の市町村が一緒になりました。そこで合併後の一体感を形成するために作られたのが「津のまち音頭」というわけです。

♪涙 涙 涙 涙 涙かれても~ 枯れるな恋よ~ おなじみ「女の出船」、歌うは松原のぶえさん、デビュー曲。レコード大賞、新人賞、紅白歌合戦にも出ました。作詞はあの船村徹さん。

その松原のぶえさんと、津にゆかりのある山崎ていじさんのデュエットで、新しくできた「津のまち音頭」です。作詞・作曲は津市にお住まいの、たなかつとむさんです。



「津広報」で3人の対談が載りました。

「とてもノリがよく、ほんとに弾んでいるような感じ!(松原のぶえさん)
「津ぅ津々浦々」でノリノリになる」山崎ていじさん)
「80箇所廻ったらすでに20箇所でこの津の町音頭が掛かっていて、これからどんどん増えてくるでしょう」(市長)


振付をした西川流の家元「西川千雅さん」
  1. 全体で覚えるよりも、個別の基本型を覚えます。10あります。
  2. 最初は手踊りと足運びを別々に覚えます。津音頭より振付の数が多くテンポも速いので難しいのですが、座ったままで「1・2・3・4」「1・2・3・4」と手だけさせておいて、あと足をつけます。足をつけながら手の振りをいれるというのが一番難しいのです。これができるとほぼ完成です。
  3. 腰を落とし、軸はまっすぐ、重心は地に逆らわず、「力をほどよく抜く」ことで表現がたおやかになります。
  4. 心で踊る。日本舞踊のリズムには”間”や”息”があります。音楽に合わせて踊るリズムではなく”ふっ””はっ”などの呼吸でのリズムです。それが面白いし心地いいのです。どんな踊りでも「心」で踊ることを心がけてください。
  5. 個別評定をして何回も練習したらだれでもできるようになります。できたら 「よくできたね!」てほめてあげます。
    指導の場面と言うのは本来みんな楽しいものです。指導の場面で笑い顔が満ちながら出来る人が腕の高い人。「みんなかっこいいようにやろうね」と評定して、「合格者はこちらにおいで」と分けて、残った人同士が教えあっている、そういったイメージですね。

    5.郷土芸能の魅力


    唐人踊り
    唐人踊り


    自分の住んでいる地域には「どんな芸能があるか」探してみましょう。少子高齢化と過疎化の影響で地元に子どもや若者が少なくなり、こうした郷土芸能の伝承が難しくなっているのが現状です。

     自分たちの地域にこんなに素敵な芸能が伝承されていると「発見」する若者もいます。踊る子どもたちの表情はとても生き生きしています。日本の子どもに日本の踊りを夏祭りの中に取り入れたいものです。

    盆踊りという文化は土に根差したものです。土を踏んで先祖や亡くなった人の魂を呼び戻すわけですね。津音頭から津のまち音頭への流れも時代を映す鏡です。

     音楽もその時代を音で表しています。その地に根差した盆踊り歌をなぞってもその曲や作った人をを知ったことにはなりません。文化のありとあらゆるつながりをそこの住民が育てていくものです。

    草の根で広がってゆくには地道な取り組みが必要です。「踊りたいけど足腰がいうこときかない」という高齢者でも、歌に誘われれば手を動かし始めるものです。

    お年寄りは安静臥床(あんせいがしょう)により、筋力はわずか1週間で10~15%低下するといわれています。 過度な安静は「廃用症候群」をつくり、その後の日常生活動作の回復と社会復帰を遅らせることになります。

    この廃用症候群を予防するためにも、神経症状が悪化していないかCTとかで調べてもらってリハビリのつもりで盆踊りにつなげましょう。こんなに楽しい”リハビリ”はありません。

    6.まとめ

    結論ですが、踊り手は踊ることで磨かれてゆきます。それしかないですね。去年より今年の方がよくなっていると思うようになります。

    先人から受け継ぐものがあり、それを担い手として次世代に取り次ぐという意識をもちつつ、練習を積み初めて見えてくる境地があります。







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