2019年1月31日木曜日

空き家があると住環境が悪くなる。自治会は増え続ける空き家・廃屋にどう対処する?

空き家の庭木をどうするか
空き家の管理をどうするか

自治会には空家も多くなっています。数年前までは庭の樹木が放置されている家は余り無く、大体年に一度くらいの刈り込みは行われており、住民からの苦情はほとんどありませんでした。

しかし最近、住んでいるにも拘らず、庭木の手入れが全く行われていなかったり、空き家となって樹木が生い茂り周囲の住民から苦情がでるようになりました。


目次


1.7戸に1戸が空き家

2018年の住宅・土地統計調査(総務省)では、全国の空き家は846万戸だそうです。
世帯数が5000万とすると7戸に1戸が空き家となります。あと10年もすれば4戸に一戸とか。

  1. 空き家といっても
  2. 空いている貸家
  3. 売りに出している家
  4. 別荘
  5. その他の空き家
に分類されます。

問題なのは、放置されたままの「その他の空き家」が増えていることです。

  1. 庭木が生い茂り隣家に迷惑をかける。
  2. 火事の火元になる。
空き家が増えるのは、少子化や核家族化などで、親世代の住宅を引き継がないからでしょう。(実は私の実家もそうです)

空き家が増える制度上の原因もあります。
  1. 中古建物より新築を優遇する税制
  2. 地方から都市へ人口を集中させるような都市政策
  3. 住宅需要が供給過多になる制度
これらを根本的に見直さないと解決できないでしょう。

4年前、「空き家対策特別措置法(空き家法)」が施行されました。
危険な空き家を自治体が「特定空き家」と認定して解体し、費用を所有者に請求するというものです。

  1. 空き家の登録を募って、ウェブ上で物件情報を公開して購入者や賃借人を探す「空き家バンク」の設置をすすめている自治体もあります。
  2. 地元の要望に沿った改修をして高齢者から子どもまでが気軽に使える「居場所」に作り替える。
  3. 高齢者同士が住めるようなシニアハウスとして再生させる。
こうした”点”の取り組みが”線”的な流れになり”面”として広がるか?でしょう。

大本には、都市への人口集中と地方の衰退があります。年間100万戸といわれる新築住宅からリフォームにシフトする根本的な転換を図ることです。

2.とりあえず、私ならこう行動する

庭はゴミだらけ。ペットボトル他のガラクタも散乱。雑草も生い茂り、庭木は道路にはみ出し、お隣のカーポートにも覆い被さっています。道路沿いの電線にもツルが絡みつくようになります。
  1. 道路に樹木や雑草が張り出したことから、市の担当に刈ってもらいたいと要請。
  2. 現場に立ち会い、道路にはみ出している庭木も伐採してもらいたいと要請する。
  3. はみ出ている庭木は個人の所有なので勝手に伐採は出来ないと断られる。
  4. タバコの不始末から火事になるかもしれないという安全面での問題を指摘する。(現に隣の田んぼではたびたび不審火があります)
    タバコの投げ捨てによるものと判明
    煙の中で消火活動
    たばこの投げ捨てによる不審火
    発見が早く鎮静化してきた
    空き家にタバコの火を投げ込まれたら
    消防車が何台も

    1. 警察から住民に注意を促してもらいたいと駐在所に要請します。
    2. 電線と接触している庭木が台風で電線と擦れ、危ないと中電に訴える。
    3. 市の担当部署に出向き、これらを含めて自治会として要望書を市長に提出することも考えているがそれでも良いかと問い掛ける。
    4. 市の担当は「この事は上司に伝えるように致します。」と、動かざるを得ない状況になる。
    5. 市はこの空き家の持ち主に再三連絡を取り、自治会の要望を伝えた模様で、しばらくすると「近い内に伐採するとの連絡がありました。」と連絡があり、そうこうする内に中電のの伐採作業が行われる。
    6. 電線に接触して庭木が伐採され周囲が明るくなる。
    7. 落ち葉やはみ出した庭木で道路が狭くなって悩まされて来た付近の住民のからは「よくやってくれた」と称賛される。
    8. 市に出向き、担当者にお礼を述べる。
    9. 担当者も「自治会から色々刺激を受け実施に漕ぎ着けることが出来ました。これからも歩調を合わせることが大事だと思いますので、よろしくお願いします」。

    となるだろう、と思うこの頃。

    3.倒壊予防 かさむ解体費用

    大仙市の空き家条例の特徴は、危険な空き家の所有者が、市の指導、勧告、命令に従わない場合、市が所有者に代わって空き家を解体、撤去する行政代執行ができると定めています。

    「所有者などの同意がないままで、私有財産を市の予算で解体していいのか」との批判が市民から寄せられませんでした。もし訴訟が起きたら、裁判で空き家の危険性を堂々と主張して裁判所の判断を仰げばいいのです。

    市民からの批判や、所有者からの訴訟は起きていません。むしろ、問題は費用なのです。

    制度上は、解体費用は所有者に請求でき、支払いに応じない場合、敷地を競売にかけて回収することができることになっています。でも実際は敷地には金融機関の抵当権が設定されており、これまで市が支出した解体費用は現在も回収されておりません。

    一つの案は、戸建てのような管理組合でも管理組合を作ることです。
    空き家の管理だけでなく、空き家を活用して高齢者介護の拠点となるような運用まで担います。そうした実務は専門家に任せてもいい。

    費用は住民で負担します。これは資産価値を守る投資です。老後もその地域に住み続けられる「安心」への投資でもあります。自治体も財政的に支援すべきです。

    管理組合がお金も手間もかけているところは評価が高いです。反対に管理組合が機能していないところは荒廃する一方です。

    自治体から広場や集会所といった土地や建物を移管してもらい、共有の財産を通じて、共同体としての結びつきを強めていきます。






















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