2019年10月6日日曜日

汚水処理施設の市への帰属について管理組合としての住民説明会

汚水処理施設の図
汚水がきれいになるまで

管理組合開催の説明会であり市の説明会ではありません。意思決定は総会です。汚水処理施設は各家毎にある「宅地第一桝」、「汚水本管」、これら を結ぶ「取付管」、「汚水処理場」から構成されます。

各家庭からの汚水は宅地第一桝、取付管、汚水本管を経由して汚水処理場へ運ばれます。汚水処理場には各種の「処理機器」が設置され、これらで浄化された水は「流末管渠」により、近隣の河川へ流されます。

目次


1.汚水処理施設をめぐる状況変化について

平成25年9月、市公募により水工社が、機能診断調査を実施。
  26年1月、水工社より市へ最終結果報告。


各家庭では毎日約1tの汚水を出しているわけで、その処理について学習することは、町内全体では大きな力、大きな結果につながります。水は「津市」が提供していますが、使った水を集中処理し、綺麗にして川に流すのは管理組合です。一般家庭で1日にどれくらいの汚水が流されると団地全部では800トン、4トントラックで200台分が毎日流されているわけですね。処理施設の維持管理費を抑えるため、コストダウンを図るため、家庭でできることはなんですか?

2.市からの帰属条件について

施設設備の改修

汚水処理施設の機能診断調査に基づき、更新が必要とされる施設設備の改修を5年以内に実施する。部分修繕ではなく取り換え修繕が基本。
具体的に修繕を指摘された箇所は?

汚水ポンプ、自動スクリーン〇箇所、曝気装置〇箇所
  1. 個人の宅内排水設備へ雨水菅の誤接等の改修
  2. 所有者は誤接の確認の調査を実施し、誤接が見つかったら改修する。雨水流入の恐れがない汚水桝の構造にする。
  3. 誤接確認のため送煙調査を実施、市へ報告
  4. 宅内の排水設備の誤接がみつかったら改修
  5. 穴あき枡等は、雨水の流入・臭気漏れのない構造に。最終枡(公共桝)は密閉式にする。
  6. 所有者は、宅内の排水設備(配管図)を市へ提出、市の確認後、手直し等の指示があったらこれを行う。
宅内排水等修繕は、1/3~半数近くになると思われる。

3.帰属問題ロードマップ

1.積立金の一部還付を決定した。

還付の内容・方法
組合員一人当たり〇円
帰属に関する津市との覚え書き交換のあと(〇月)
原則として銀行振り込み

2.宅内の排水桝調査を開始

宅内排水桝調査(30分程度・調査後、結果表を手渡し・留守の家はしない)について、各戸の調査日時の調整(各区長)をして、専門員・理事・事務・協力者で調査を始める。各区で調査作業補助をしてくれる方を募集する。

3.宅内排水桝調査をもとに、エクセルを使って配管図面を作成。

パソコンに慣れている方で図面作成に協力いただける方は各区長まで。

4.汚水桝調査・改修・排水管図作成の流れ

管理組合が専門家に依頼して枡調査を実施し、誤接・雨水流入個所を指摘し、排水管図面の作成まで行う。これにかかる費用は管理組合、改修費用は所有者。

雨の日に雨水が流れ込む量はどれくらいか?
宅内の誤接によるものか、公道の本管によるものか調査する必要がある。X線超音波探査機で測る。

各戸からの雨水流入量がどれくらいで、改修したらどれくらい減るのかという肝心な点が明らかになっていません。これまでの降雨時の雨量調査結果を公表してください。他人に金を払わせるならその根拠を示していただきたい。

  1. 管理組合が汚水桝調査(目視)を実施し、排水管図面を作成
  2. 改修すべき個所があれば指摘し、所有者が改修
  3. 管理組合が改修個所を点検し、最終図面を作成
  4. 管理組合が図面を添えて市へ完了報告
  5. 市が図面をもとに最終チェック

5.汚水処理施設はごみ焼却場と同じようにインフラ整備

市は責任ある対応をとるべきである。


6.汚水処理施設の心臓部・曝気槽は建設当時から稼働していて一回も交換していない。

1976年(昭和51年)から43年経過。1億3千万。現在なら8億?処理方法も旧く今の時代にそぐわない。施設を立て直した方が合理的。

新しいシステムに作り替えようとすると、その新設に要する費用と、既存設備の操業と2重に負担することになるため、財務的には非常に厳しい。必要な資金をいかに確保するかという問題が最大のネックになる。

5~10年後、大改修・再造成となると各戸100万近い負担となる。その事態が発生する前に津市に帰属させて、下水道料金が多少高くなっても総合的に見れば得だ。


7.汚水処理施設改修についての市の指摘事項とその経費負担は?

改修指摘事項は何点か?
統べて改修した場合、見積はいくらか?
改修については工事費3千万を上限に1/3の補助がでるのか?


8.帰属条件として、設備改修を5年以内

5年を超えれば再度機能診断調査を受けることになり、新たに設備改修が指摘される可能性がある。

9.汚水管の誤接については所有者に責任はない。

誤接がみつかった場合基礎のコンクリートを壊すのではなく途中で雨水菅を切断して側溝に流す方法をとる。いずれにしても責任は施工業者であり、市が認可した業者なわけだから市から指定業者に改修費用等を請求すべきだ。

10.宅内の配管は20年ほど前にチェックしたはず。

汚水桝も個人で直している人もいるので、積立金を取り崩して改修費用の一部にあててもらうため一律10万円を還付したらどうか?

11.汚水処理施設帰属問題検討会の有識者。

これまで汚水処理施設問題に関わった経験のある人5人くらいで構成する。

12.説明会に参加できない人にはどのように対応するのか?


4.どんなコンサルタントをどの点に注意して選ぶか

機能診断に基づく、古くなった機械を修繕するハード面を外部の専門家に相談したいけど、実績と見積もりだけでコンサルを決めると失敗します。業者よりで居住者の視点が弱いのではどうしょうもありません。

コンサル選びの要点は
①瑕疵があるべきではないという権利意識。何千万もの買い物に欠陥は許されないと、住民・管理組合と一緒に考えられる意識が大切です。

②広く学んでいる。多様な問題に対応するために下水や法律など各分野の知識を増やすこと。

③発信をしている。学習会や講座など発信の場を作り出し、仕事の到達点を発表して交流し、頂点を極める努力が必要です。

④地域に根付いている。近くなら時間のロスも少なく、地域的な条件や補助金など自治体の制度の知識に差が出ます。

⑤メーカー・施工会社・開発業者・管理会社・行政から独立している。問題の原因となる分やと接近しすぎていては解決しません。協力関係をもちつつも業務上で自立することが必要です。






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